第9話『みらくる・ざ・ゆにばーす!』
PART 3
慈 | さてさて、まずは生活力から。 蓮ノ空で生活力と言えばーー。 |
慈 | DOLLCHESTRAの歩くお弁当箱! 村野 さやかさん! |
綴理&小鈴 | わ~。 |
さやか | なんですかその二つ名は!? |
慈 | 今回はどうぞよろしくお願いします! 村野せんぱい! |
さやか | もう、調子が狂ってしまうので! 慈先輩は、普段通りにしていてください。 |
慈 | へへへ。 |
小鈴 | それで、どのようにいたしますかっ! |
綴理 | せいかつりょくって、なんだろうね? |
さやか | ポイントは、親が安心できるかという点だと思うんです。 ひとり暮らしを希望している娘が、ちゃんと生活できるかどうか、と。 |
慈 | 生活できますぅ~。 |
さやか | ……例えば、洗濯なんかは蓮ノ空ではみんなランドリーを使っていますし、 お掃除は慈先輩もやってますよね? |
慈 | もちろんやってるよ! いつもピッカピカ! ……配信画面に映る範囲だけは。 |
さやか | ……となると、やっぱり三食バランスのいい食事を摂れるかどうか、 ではないでしょうか。 あと金銭感覚とか。 |
慈 | はー? そんなの三食外食すればいいじゃん! 出前だってあるんだし! |
さやか | ……。 |
慈 | じゃあ、さやかちゃんがお嫁に来てくれたら解決☆ 一緒に暮らそ☆ |
綴理 | あれ? 夕霧 慈のはずじゃ……? |
慈 | なら、三人で! |
さやか | 帰りましょうか、綴理先輩。 |
綴理 | あ、うん。 |
さやか | あ、帰りにスーパー寄ってもいいですか? 自炊は生活力の基本なので。 |
慈 | わかった! わかったから! ちゃんとがんばるから! |
小鈴 | 慈大先輩……。 最初はうまくいかないかもしれませんけど、チャレンジしましょう! |
小鈴 | 徒町と一緒に! ちぇすとぉ! |
慈 | うぅう、小鈴ちゃん……。 藤島、がんばるね! |
さやか | それでは、スーパーで買い物をしつつ、 一日の献立を考えてみましょうか。 |
さやか | 最初は一汁三菜など気にせず、 なるべく健康バランスに気を配るのがいいと思います。 |
慈 | りょ! |
さやか | ちなみに、なにか作りたいものなど、ありますか? |
慈 | ん~、卵かけご飯? |
さやか | はいはい。 朝、時間のないときなどは、助かりますよね。 お昼と夜は、どうします? |
慈 | ネギトロ丼! あとは、おなか減ったらなんか適当にお菓子! |
小鈴 | わ~、いいな~。 徒町、ラムネもほしいです~! |
さやか | やっぱり、こちらでメニューを指定しますね! |
綴理 | さやの、3分クッキング~。 |
さやか | すみません、もうちょっとかかるかと……。 |
さやか | では慈先輩。 今回はしょうが焼きを一緒に作ってみましょう。 ごはんとお味噌汁に、キャベツを千切り。 |
さやか | 後は豚ロース肉を焼いてタレを絡めるだけの、簡単で定番の料理です。 |
さやか | でも、キチンと生活力があるように感じられますし、 コスパのいいメニューかと。 |
慈 | ナイスさやかちゃん! そういう楽そうなのもっと教えて。 |
さやか | はい、一日ずつゆっくりと……。 |
さやか | ではまず、買ったお肉に下ごしらえを……って。 |
さやか | 慈先輩、そのお肉……なんですか? |
慈 | ん? 豚ロースだけど。 |
さやか | リブロースですよね!? しかも最高級の!? |
慈 | でも1000円ぐらいだったよ? ステーキってもっと高くない? |
さやか | 100グラムでそのお値段も、じゅうぶんお高いんです! |
綴理 | うん、めぐのおいしい。 |
小鈴 | すごい! 舌の上でとろけるみたいです! 徒町ポイント差し上げます! |
綴理 | つづたんポイントも。 |
さやか | いいお肉ですからね! |
慈 | なんでプンプンしてるの? さやかちゃん。 |
さやか | 今度スーパーのチラシを持ってきますから、 ちゃんと値段も覚えてくださいね。 |
さやか | 慈先輩は、まず金銭感覚を直すべきです! |
慈 | えー!? さらに課題が増えた!? |
慈 | くぅ……お金お金って、 さやかちゃんまでるりちゃんみたいなこと言いやがってー! |
さやか | 瑠璃乃さんに言われていたんだったら、直すべきなんですよそれは! |