第12話『ずっと花咲く僕らの桜』
PART 7
- 綴理
さや、おかわり。
- さやか
ふふ、はいはい。
たくさんありますからね。 - 瑠璃乃
なんだかこの光景を見ると安心する自分がいる……。
- 慈
わかる。 いつも片方だけ見てるとね。
- 梢
あなたたちもそう変わらないでしょう。
- 慈
なに言ってるの。
私たちを見ると安心どころか、幸せになっちゃうんだからね! - 慈
幸せビーム♡
- 姫芽
はあああああ幸せええええ……!
- 花帆
梢センパイ、あたしたちも一緒に幸せになりましょう!
- 梢
なんだか意味合いが変わってくる気がするのだけれど……。
- 小鈴
うーん……んー……!
- セラス
小鈴先輩?
あれ、まだ写真のメッセージを? - 小鈴
徒町だけなかなか終わらなくて……!
- 泉
ふふ。 代わりに書いてあげようか?
- 小鈴
自分で書かなきゃ意味ないよぉ!
- 吟子
料理も冷めちゃうよ?
- 小鈴
うう……ええっと、ええっと、じゃあもうこれでよし!
- 吟子
あ、ごめん、急かしちゃった?
別に、食べてから書いても……。 - 小鈴
だいじょぶ! 徒町さえ飾れば完成なんだから!
- コメント
小鈴がアルバムツリーのもとへとかけていく。
- 小鈴
……。
- 小鈴
ん。
- 小鈴
花帆せんぱーい!
徒町も終わりましたー! - 花帆
あ、ほんとー!?
- 花帆
こほん。 それではみなさん!
『102期生が帰ってきてとってもハッピー会』の途中ではありますが! - 花帆
僭越ながらあたしの方から、アルバムツリーの完成を発表したいと思います!
- 花帆
これは、後輩たちがあたしたちに向けて、アルバム写真の裏に
メッセージを書いてくれるっていうアイディアがありまして。 - 花帆
あたしはそれに便乗して、この部室の飾りにしたいと言い出しました。
- 花帆
最初はただ、最後にやりたいことのひとつでしかなかったけど。
- 花帆
こうしてみんなに思いを綴って、みんなの思いを目にして、
思いを伝えるための写真を撮って……なんてことを繰り返すうちに、
思ったんです。 - 花帆
これは、あたしたちの軌跡。
102期から、この105期まで続く歴史、伝統! - 花帆
だから、改めてここで伝えさせてください。
- 花帆
大好きな102期のセンパイたちに気づかせてもらえた。
大好きな後輩たちへの、あたしたちからのメッセージ。 - コメント
上記の言葉の際に、さやかと瑠璃乃が立ち上がり、次の言葉の前に花帆の両隣に立つ。
- 花帆&さやか&瑠璃乃
出会ってくれて、ありがとう。
- さやか
わたしたちは、その思いをこのツリーに込めました。
- 瑠璃乃
受け取ってもらえたら、嬉しいな。
- コメント
がたっと立ち上がる姫芽。
- 姫芽
そ、そんなのっ……。
- 姫芽
もちろんです!!
- 瑠璃乃
ん、ありがとう。
- 吟子
……受け取ったよ、花帆先輩。
- 花帆
えへへ……よかった。
- セラス
この一年、ほんとに、ほんとに楽しかったです!
- 泉
素敵な贈り物だね。
だからこそ……ぜひ、私たちの思いも受け取ってほしいな。 - さやか
もちろん。
ひとつひとつ、しっかり目を通していきます。 - 小鈴
……。
- セラス
……小鈴先輩?
- 小鈴
ぅ、ぁ。
- コメント
小鈴はもう、押し寄せる別れという現実に耐えられなかった。
- コメント
外へと駆け出していく小鈴。
- 小鈴
……うわああ!
- さやか
っ。
- セラス
ま、待ってください小鈴先輩!!
- 姫芽
小鈴ちゃん!
- 吟子
っ!
- コメント
最後に泉が、さやかを振り返って言う。
- 泉
小鈴さんを追うよ。
- コメント
一礼するさやかに、泉は頷いて追いかける。
- さやか
お願いします。
- 瑠璃乃
さやかちゃんは、追わなくて良いの?
- さやか
はい。 良いんです。
本当は行きたい……ですけど……。 - コメント
さやかは、小鈴が最後につるした写真を手に取る。
- コメント
その裏には、小鈴の字で「はなれたくない」と書いてあった。
- さやか
お世話しすぎることは、やめました。
それに……これからは、小鈴さんが自分で乗り越えなきゃいけないんです。 - 花帆
……そうだね。
- コメント
さやかは、小鈴が最後につるした写真を手に取る。
- コメント
その裏には、小鈴の字で「はなれたくない」と書いてあった。
- 慈
強くなったね、さやかちゃん。
- 梢
そうね。
それに……あの子たちが支え合っているのも、よくわかるわ。 - 梢
だけれど。
- 慈
ん。
- コメント
そして、綴理が立ちあがる。
- さやか
綴理先輩……?
- 綴理
さや、かほ、るり。
- 綴理
ボクたちが、きみたちの話を聞くよ。
- 花帆
え……?
- 綴理
卒業する側の痛みも、ちゃんと今のボクたちなら分かち合える。
- 瑠璃乃
あ……。
- 綴理
さあ。
少し、話をしよう。