第11話『みんなで、花咲きたい!』
PART 5
- 瑠璃乃
くっ、だめだ……力が出ないよぉ……!
- 泉
ふふふ、いいザマじゃないか、ハスノソラピンク!
ここで一思いに……トドメを刺してやろう! - 姫芽
ああっ、このままじゃハスノソラピンクがやられちゃう!
誰か、誰か~! - 花帆
お待たせ!
- 泉
むっ……!?
- 花帆
ハスノソラピンク! これを食べて!
さっきできたばかりの、のどぐろの煮つけだよ! - 瑠璃乃
これは……!?
- 泉
まさか……!?
- 瑠璃乃
のどぐろはたんぱく質、ビタミン、ミネラルが特に豊富……!
- 泉
さらに骨ごと料理する煮つけは、DHAやEPA、
そしてビタミンBをより無駄なく摂れる……! - 姫芽
ハスノソラピンクのヒーローパワーが、グングンあがっていく~!
- 瑠璃乃
のどぐろの煮つけを食べたルリは、もう負けないぞ!
このパンチをくらえー! - 泉
ぐぐぐ……! よくも、よくも……!
のどぐろの煮つけさえなければ……!! - 姫芽
うお~! さっすがヒーロー!
- 花帆
みんな! きょうの夕食はのどぐろにしよう! ね!
- セラス
セラス 柳田 リリエンフェルトです。
エンディングテーマ、歌います。 - セラス
さっき花ちゃんに言われて、15分で作りました。
それでは聞いてください。 - セラス
『のどぐろ・フォーエバー』
- さやか
まさか……。
- 小鈴
本当にぜんぶなくなっちゃいました!!
- 花帆
やったね!
- 広実
す、すげぇ……。
- 広実
すげえよ花帆サンは!
まさかあの短時間に、あれだけのことを閃くなんて! - 小鈴
はい!
あっという間に劇の大まかな流れを考えて、脚本まで仕立てるなんて! - 花帆
みんなも忙しいのに、快く手伝ってくれたおかげだよ。
- 花帆
瑠璃乃ちゃんも最近ヒーロー活動で忙しいって言ってたのに、
急いで来てくれてさ。 - 小鈴
それでもやっぱり、花帆先輩のアイディアあってこそだと思います!
これが蓮ノ空の危機を救い続けてきた花帆部長の英雄的手腕……! - 小鈴
本を出すべきでは……!?
タイトルは、『日野下花帆、おひさまアイディアの瞬発力』……! - 広実
いいなそれ!
- 花帆
言いすぎじゃないかな!?
- さやか
まあ実際、そのアイディアと行動力で、
たくさんのピンチを救ってもらったことは、間違いありませんからね。 - さやか
綴理先輩と梢先輩の間を取り持ったときも、
オープンキャンパスが雨で中止になりそうだったときも、
蓮ノ空に通信制限がかかったときも。 - 小鈴
そういえば徒町も、ラブライブ!決勝大会の前に、
花帆先輩に勇気づけてもらいました。 - 小鈴
ぜったいに失敗できない舞台を前に、一緒に悩んでくださって、
そして答えを探してくださったんです。 - 小鈴
あのときの花帆先輩はとても大きくて……
13.8メートルぐらいに見えました。 - 花帆
鼓門、上回っちゃった!?
- さやか
確かにそう考えると、皆さんが一致団結してステージに臨めたのも、
花帆さんのおかげでした。 - さやか
リボンに書いた『今この瞬間を大切に!』の言葉。
あれが、最後の一押しをしてくれましたから。 - さやか
やっぱり……すごいですね、花帆さんは。
- さやか
日野下インストールでうわべだけを真似ることはできても、
その輝きは真似できません。 - 小鈴
うわべもあまり真似られては……いえ、なんでもありません!
- 花帆
あはは……。
- 花帆
あーっ!!
- さやか
ど、どうしたんですか?
- 花帆
あたし、ふたつ目のお花を咲かせるはずだったのに……!
お手伝いに夢中になっちゃった……! - 広実
ええっ!?
- 花帆
ど、どうしよう! また明日配信、する……!?
でも明日からはもう、ライブの準備しなきゃ……! - さやか
そのことなら、心配はいらないと思いますよ。
- 花帆
へ……?
- さやか
誰かのために一生懸命がんばるあなたの姿は、
きっと画面の向こうの大勢に、勇気と希望を与えたはずです。 - 花帆
……そ、そうかな?
- 小鈴
はい。 徒町もそう思います。 誰かの夢を叶えること……。
それこそが、花帆先輩の見せたかった背中なんだ、って。 - 花帆
ふたりがそう言ってくれるなら……。
- 花帆
じゃあ、これでふたつ目のお花も、みんなに届いたかな?
- さやか
はい。
- さやか
お礼にもらったこののどぐろ、花帆さんはどんな食べ方がいいですか?
リクエストにお応えしますよ。 - 花帆
やった! あたしなんでもいいな!
さやかちゃんのお料理、ぜんぶ好きだもん! 明日にでもお店開けるよ! - さやか
……実は、そういうこともしてみたいなとは、思っているんです。
- 花帆
えっ、もしかして“さや処”本格開業……!?
- 小鈴
ふふふ、徒町は一足先に、教えてもらいました。
- 花帆
えー!? あたしにも教えてよぉ!
- さやか
別に隠しているわけじゃありませんけど!
- さやか
わたし、大学に入ったら、専攻予定のスポーツ科学だけではなく、
もっといろんなことにチャレンジしてみようと、思っているんです。 - 花帆
え!?
- さやか
本格的に料理の勉強もしたいですし、スケートはこれからも続けます。
- さやか
ですが、例えば語学の勉強もしておけば、もし将来的に花帆さんや他の誰かが、
外国でBloom Garden Partyを開くときに、そのお手伝いができるでしょう? - さやか
他にも、スクールアイドルの方々の練習を手伝ったときには、
わたし自身、勉強が足りないなと思わされました。 - さやか
だから、大学ではコーチの勉強もするつもりです。
- 花帆
さやかちゃん、ただでさえ今、大忙しなのに!
- さやか
これからもっともっと忙しくなるかもしれませんね。
- さやか
蓮ノ空での生活が、スクールアイドルとフィギュアスケート、
二足のわらじだったとすれば……大学生活では四足……。 - さやか
あるいは、もっと多くのわらじを履くことになるかもしれません。
- さやか
でもわたしは、それをやりたいと思うんです。
- さやか
向いていなくても構いません。
- さやか
失敗したり、あるいはまるっきり無駄な時間を過ごすとしても、
やってみたいと思ったら、チャレンジあるのみ、です。 - さやか
これは、小鈴さんの受け売り、ですけどね。
- 小鈴
えへへ、恐縮です。
- 花帆
さやかちゃん、すごい……。
あたし、いいと思う! - さやか
……花帆さんなら、そう言ってくれると思っていました。
- 花帆
嬉しい、さやかちゃんの夢の話が聞けて……。 あたし、さやかちゃんのこと、
大親友だと思ってるし、大好きだから! - さやか
そ、そこまで言われるとは思っていませんでしたけど!
- 花帆
あたし、感動しちゃった。
- さやか
これからも、わたしは期待に応えていこうと思います。
- さやか
なんだってできるんだって……。
そう期待した、わたし自身の期待に、これからも……ですね。 - 花帆
よっし……! それじゃあさやかちゃんのために、
あたしと小鈴ちゃんでのどぐろ料理作っちゃおっ! - 小鈴
はいっ!
- さやか
ええっ。
- 花帆
さやかちゃんは座ってていいからね!
これはお祝いだから! - さやか
すみません……花帆さんにお料理を任せてじっとしているのは、
お祝いではなく、わたしにとっては罰ゲームのほうかもしれません……。 - 花帆
なんでー!?
- 小鈴
あはは。