第7話『わがまま色の存在証明』
PART 2
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小鈴がひとりでダンスの練習中。
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小鈴はさやかに既に「ひとりでやれ」通達を受けたあとであり、一生懸命自分の力で頑張ろうとしている。
- 小鈴
ふ、は、とう……!
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振り付けを頑張って作ろうとしているが、あまりうまくはいっていない。
- 小鈴
うう……うまくいかないなあ。
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そこに姫芽と吟子がやってくる。
- 姫芽
あれ、小鈴ちゃんひとり~?
- 小鈴
姫芽ちゃん。 吟子ちゃん。
うん、ひとりだよ。 - コメント
ここで吟子は全然違う方向を向いている。吟子だけ先に隠れているさやかを見つけたイメージ。
- 吟子
……あれ?
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小鈴は吟子のそぶりに気付かず、力強く頷く。
- 吟子
えっと……ひとりでなんの練習?
- 小鈴
うん……竜胆祭の出し物、
DOLLCHESTRAはダンスステージをやろうと思ってるんだ! - コメント
びしっと小鈴がポーズを決める。
- 姫芽
へ~。 いいね~。
でもそうしたらFes×LIVEも含めて二回ライブやるってこと? - 小鈴
ううん。 竜胆祭のダンスステージは、歌うんじゃなくて。
- 小鈴
さやか先輩と一緒に、
オリジナルの振り付けでかっこよくダンスを何曲か踊るつもり! - コメント
びしっと小鈴がポーズを決める。
- 小鈴
だからダンスに全力になるし、振り付けも変えるんだ!
- 姫芽
あはは。 すごく楽しいイベントにはなりそうだね~。
大変さはライブ2回やるのとあまり変わらない気もするけど~。 - コメント
それはそれとしてひとりで練習している状況についてはまだ分からないな、と吟子が思う。
- 吟子
うん。 あのさやか先輩と一緒にだもんね。 頑張れ、とは思うけど……。
- 姫芽
そうだねえ……? そうすると余計にさやかせんぱいがいないのはなんで?
なんかまたどっかで誰かのお手伝い中~? - コメント
小鈴、首を振る。
- 小鈴
ううん。 徒町、さやか先輩に甘えすぎてたんだ。
だから、竜胆祭の準備は徒町がやるようにって。 - コメント
さやかと小鈴が向かい合っている。さやかは険しい表情。
- さやか
ということで……わたしは、小鈴さんに手を貸しません!
- 小鈴
えーー!!
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その宣言にショックを受ける小鈴。
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そして、己を省みるように俯く。
- 小鈴
徒町が……さやか先輩に甘えすぎてたんですね……。
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そんな小鈴にさやかは慌てて首を振る。
- さやか
こ、小鈴さんは何も悪くありません!
責任は……すべてこのわたしにあります……! - さやか
ですが、これから小鈴さんには主体的にスクールアイドル活動をしてほしい。
- さやか
ということで……竜胆祭でのDOLLCHESTRAの出し物は、
小鈴さんが全部考えてください! - 小鈴
か、徒町が……!?
でもいまいちな感じになっちゃうかもしれませんよ……? - さやか
それでもです!
このままでは小鈴さんがダメになってしまいますので……!! - 小鈴
ダメになってしまうんですか!?
徒町、ダメになりたくありません! - コメント
そんな、という顔の小鈴。
- 小鈴
わかりました、頑張ります……!
- さやか
はい、どうかお願いします。
小鈴さんならできると、わたしも信じていますから!! - さやか
くっ……。
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とダッシュで去っていく。本当は一緒にやりたい気持ちを頑張って押さえているイメージ。
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姫芽と吟子が顔を見合わせる。
- 小鈴
でも、それができればさやか先輩も喜んでくれるはずだから!
- 小鈴
だから徒町は頑張らないと……!
- 姫芽
なるほどねぇ~。 さやかせんぱいに甘えすぎ、か。
- 姫芽
あまりそういう風には思ってなかったな~。
アタシは小鈴ちゃんがひとりで頑張ってるところ、よく見てるし。 - コメント
その誉め言葉に、小鈴は首を振る。もう決めたことだから頑張るという意志。
- 小鈴
ううん。 徒町も……思うんだ。
- 小鈴
姫芽ちゃんにも、吟子ちゃんにも、
将来やりたいことがあるのに……徒町だけないんじゃないかって。 - 吟子
そうは言うけど、Bloom Garden Partyでもやりたいこと、
小鈴はばしっと決めてたよね。 - 吟子
誰もがスクールアイドルになれる場所を作る。
これからもみんなの居場所になるよ、って。 - 小鈴
それと将来のことはまた別だよ!
- 小鈴
だから徒町もさやか先輩の言う通り、自分が思ったことを素直にやることで、
新しい何かを見つけたいんだ! - 吟子
うーん。
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そうは言うけど小鈴は立派では?と思う吟子。姫芽も吟子に同意しつつ、とはいえ小鈴の気持ちを汲もうとする。
- 姫芽
ふむ……小鈴ちゃんとしては、そう思っていると。
- 姫芽
でもそれでダンスステージをやろうって決めたのはいいことだね~。
きっとさやかせんぱいも小鈴ちゃんを信じてーー。 - コメント
姫芽は振り向いて、小鈴の後方を見て気づく。後方で隠れて見守っているさやかが見える。
- 姫芽
あれえ……?
- 吟子
う、うん……。
- 小鈴
?
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小鈴は気づいていない。
- 小鈴
だからひとりで頑張るんだ、さやか先輩に安心してもらうためにも!
- さやか
小鈴さん、わたしのことは良いんですよ……。
でも、立派になって……やっぱりお世話断ちは間違ってなかった……。 - 姫芽
そっか~。 偉いねぇ、小鈴ちゃん。
それじゃあアタシたち行くから、頑張ってねぇ~。 - コメント
この状況、いいの?という顔の吟子の背中を押して、姫芽が退場。
- 吟子
え、でも……。
- 姫芽
いいからいいから~。
天気悪くなるかもだから、一応気をつけてね~。 - コメント
小鈴、大きく手を振ってふたりを見送り、再びダンス練習に。
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視点がさやかに戻る。
- 小鈴
うん、ありがとね、ふたりとも!
徒町頑張るね~! ちぇすと~! - さやか
天気が悪く……? 確かに、今日は通り雨が降るって言っていましたね。
- さやか
あ……ぱらぱらと、雨が……。
……雨? - コメント
さやかがはっとする。
- さやか
ま、まずい。 このままでは小鈴さんがずぶぬれに。
そうなれば。 - コメント
小鈴の映画作りの時にさやかが風邪をひいた、テーブルに倒れ伏したさやかを回想で映す。
- さやか
小鈴さん分かっていますか……?
まさか雨の中、練習を続行するつもりでは……!? - コメント
小鈴を見ながらずっとはわわわわと慌てている。
- さやか
ああ、体が冷えてしまいますよ……!?
肝心の竜胆祭に出られなくなったら絶対に後悔します! - さやか
どんなに霧のような雨でも、だめです、小鈴さん!
今すぐ雨合羽を着てください……! - さやか
あっ、あっ、だめだ!
練習に夢中になって、そもそも雨に気づいていない……! - さやか
このままじゃ無茶を続けた小鈴さんは竜胆祭に欠席……!
そして風邪をこじらせてしまいます! - さやか
3月のBloom Garden Partyに間に合わなくなるどころか、
スクールアイドルすら続けられなく……! - さやか
わたしはあなたの親御さんになんて言えばいいんですか! 今すぐ合羽を!
手遅れになる前に雨合羽を! 小鈴さん! - 小鈴
くしゅっ。
- さやか
ーー!
- さやか
だめです小鈴さんっ!!!!
- 小鈴
あ、あれ!? さやか先輩!?
- さやか
なにをしているんですか! 今すぐ中に入って温かい格好をしてください!
これは部長命令です! - 小鈴
えっ、ええっ?
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そこでさらに、物陰から姫芽と吟子登場。
- 姫芽
ね~? 言ったでしょ~?
- 吟子
ほんとだ……。
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結局さやか先輩が出てきた……と吟子は呆れ顔。
- さやか
姫芽さん、吟子さん……?
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一瞬、ふたりに気を取られるも、すぐに眉をきりっとあげて。
- さやか
こ、これは違います! 小鈴さんの健康にかかわる問題です!
- さやか
わたしは年長者として、クラブの部長として、
部員の無茶を見過ごすわけにはいきません! - さやか
いいですか!? 放っていたら、小鈴さんはあと一歩でーー。
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姫芽とさやかがふたりで空を見上げている。
- 姫芽
雨……もうあがりましたよ~、さやかせんぱい。
- さやか
……え?
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吟子は手を皿のようにして、手のひらで雨を感じなくなったことを示す。
- 吟子
ほんとに一瞬だけだったね。 しかも、霧雨。
- 姫芽
このぐらいの雨なら、いつもみんなで普通にランニングとか、してますよね~?
- さやか
し、しかし! 現にクシャミを!
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びしっと小鈴を手のひらで示すさやか。示された小鈴は困惑。
- 小鈴
えっと……? ちょっとむずむずしちゃって……。
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ぎぎぎ、とさやかが小鈴を振り向く。
- さやか
…………では、スクールアイドル引退は……?
- 小鈴
引退!? いったいなんの話ですか!?
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打ちひしがれるさやか。どうやら妄想を見ていたことに気づき、愕然とする。
- さやか
……。
- 姫芽
さやかせんぱい~。
僭越ながら後輩から一言言わせてもらってもよろしいでしょうか~? - さやか
……どうぞ、姫芽さん。 忌憚のないご意見を。
- 姫芽
流石にちょっと過保護かな~と、思ったりして~。
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胸を押さえる、今のさやかには過保護という言葉が刺さる。
- さやか
ふぐっ。
- 小鈴
し、心配してもらえて嬉しいです、さやか先輩!
- 小鈴
ほら! タオルも持ってますから!
今すぐ体を拭きますね! これで一安心ですよね!? - コメント
そんな中、小鈴にフォローされてより一層さやかの胃痛が酷くなる。
- さやか
……そうですね。 安心、です……。
- 小鈴
と、とはいえ徒町がさやか先輩に甘えすぎてたのは事実ですから!
いちから出直しますから! ちぇすとー! - コメント
さやかを励まそうと、自分が元気であることをアピールする小鈴。
- さやか
わたしは……わたしは過保護……どうにか、どうにかしなくては。
次は、次こそは~~~!! - コメント
そう言ってさやかが逃げていく。
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そんなさやかを見送る三人。
- 吟子
さやか先輩、疲れがたまってるのかな……。
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心配そうな吟子と、困ったように笑う姫芽。
- 姫芽
さやかせんぱいってたまに様子おかしくなるよね~。
- 小鈴
徒町が心配させてしまったせいです!
これ以上おかしくならないために頑張ります! - 吟子
それ小鈴が頑張ってどうにかなることなの……?
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瑠璃乃が訝しんだ表情。
- 瑠璃乃
それで……アプローチを変えた結果が、これ?
- さやか
はい。 己に示す、決意の証です。
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その後さやかが映る。さやかは胸元に「わたしはお世話しません」の看板を下げている。
- 瑠璃乃
そう……。
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瑠璃乃、なんだかもう諦めた感じ。それでさやかが頑張れるならそれでいいか……みたいな。
- さやか
まあ、見ていてください。
- 瑠璃乃
本当に大丈夫かなあ。
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小鈴は鏡に向かって指先の動作などの確認中。
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後ろにさやかが来たことに気づく。
- 小鈴
あ、さやか先輩!
どうですか? - コメント
さやかは無言で看板を示す。
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そして口をふさぐ。
- 小鈴
あう。 分かりました、徒町がやりたいようにやってみせます!
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さやか、うんうんと頷く。
- 小鈴
もっとダイナミックなことがしたいんですよね……あ、そうだ!
さやか先輩みたいに、何回転もするとか! - コメント
さやか、危ないと表情を歪める。そしてぶんぶん首を振る。
- 小鈴
あ、やっぱり危ないですか。そしたら、
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そこで瑠璃乃が出てくる。
- さやか
あ、ちょ、瑠璃乃さん!?
- 瑠璃乃
喋らないだけじゃ意味ないでしょうが!
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瑠璃乃、小鈴の方を振り向いて。
- 瑠璃乃
自由にやっていいから、ね!
- 小鈴
え、あ、はい……?
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瑠璃乃、無言でさやかの首根っこ掴んで引っ張っていく。
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小鈴の練習中。
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セラスと泉のふたりが見守っている。
- 小鈴
で、ここでこうして、こう!
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一回転のあとにきっちりポーズを決める小鈴。
- 小鈴
こういう振り付けにしようと思うんだ!
- セラス
善きかと……。 小鈴先輩の作った振り付けは情熱にあふれていて、
思わず目から涙がこぼれ落ちそうです。
感動しました。 - 小鈴
そんなに!?
なんでそこまで褒めてくれるの!? - セラス
何を隠そうこのセラス 柳田 リリエンフェルト、
いつかメディアの取材を受ける前に小鈴先輩から受けた金言を、
常に胸に抱いて生きていますので。 - セラス
失敗するなら、派手に失敗してもいい……と。
- 小鈴
そんなに!?
そしてそれ今関係あった!? - コメント
ツッコむ小鈴をスルーして、セラスは泉の脇腹を肘でつつく。
- セラス
泉もほら、絶賛して。
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泉は困ったような顔で言う。
- 泉
そう、だね。 正直なところ、少し気が散ってしまってね。
くまなく見られたわけではないが、良い仕上がりだと思う。 - コメント
泉のありえない台詞にぷんすかするセラス。
- セラス
は!? 小鈴先輩がこんなに頑張ってるんだよ!
ちゃんと見て! 五感で味わって! - 泉
いや……じゃあ聞きたいんだが。
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泉が示すのは後方。泉の気を散らせていた理由がそこにある。
- 泉
あれはいったいなんだい?
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例の看板を下げたさやかが、目を両手で塞いでただ立っている。
- 小鈴&セラス
……。
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小鈴、気を取り直して。
- 小鈴
徒町がひとりでできるように、見守ってくれてる……はずです!
- 泉
そうか……そうか……?
- 泉
納得していいものだろうか。
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セラスは当然のことのように言う。
- セラス
これが“スクールアイドル”。
- 泉
適当なこと言ってない?
- 小鈴
よーし、徒町もう一度頑張ります!
- 泉
そして小鈴さんは気にも留めていないのか。
- 小鈴
本当はさやか先輩みたいに三回転くらいしたいんだけど。
- 泉
人間には地上で三回転はほぼできないんじゃないかな。
できたとしたら世界トップクラスの身体能力だよ。 - セラス
分からないよ、さやか先輩だから。
- 小鈴
うん、さやか先輩だからね!
とう! - コメント
頑張ろうとして小鈴が転ぶ。
- 小鈴
どわあ!?
- セラス
先輩!
- 小鈴
だいじょぶだいじょぶ、えへへ。
- セラス
転んでもすぐ立ち上がる……! 失敗することを恐れないそのまなざし……!
推せる……! - 泉
……ちらっ。
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泉がさやかの様子を見ると、目を覆っているはずの両手の隙間から完全にこっち見てる。
- 小鈴
もう一回!
- セラス
頑張ってください!
- 小鈴
うわあ!?
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どてっともう一度転ぶ。
- 小鈴
いてて……もう一回!
- セラス
ちぇすとー!
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どてっともう一度転ぶ。
- 小鈴
もう、一回……!
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その時、ばきっという音が聞こえる。
- 泉
ばき……?
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さやかがいた方を見る泉。
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小鈴が転びそうになるが、飛んできたさやかが小鈴を支える。
- 小鈴
どわあ!? ……あれ?
- さやか
危ないからやめましょう……!
わたしだって、地上では二回転もできないんですから……! - 小鈴
さやか先輩……?
- 泉
Oh……。
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泉が見た先では、さやかのいたところに無残に真っ二つになった看板。
- さやか
あっ……。
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やってしまった、とはっとするさやか。
- さやか
やって、しまった。
- さやか
うう~……わたしは……わたしは愚か~~~!
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やってしまったことにショックを受けてさやかが逃げ出していく。
- 小鈴
あれ、さやか先輩!?
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さやかの挙動に驚く小鈴とセラス。
- 泉
苦労しているな、さやか先輩も。
しかし……。 - セラス
泉?
- 泉
あれもまた、情熱なのかな?
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ふふ、と泉が困りながらも笑う。よく分からないが面白いなと。
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頭を抱えたさやかが叫ぶ。
- さやか
なにをやってるんだわたしはー!!
次は、次こそは……! - コメント
小鈴がひとりでキッチンでお弁当を作ろうとしているのを、遠くで見守っているさやか。
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小鈴がたまごを焦がして、うわあ、という顔をしている後ろで、さやかが必死に耐えるように自分を抱きしめている。
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小鈴がダンスレッスン中。当然のように遠くから見ているさやか。
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小鈴が転ぶ。
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駆け出そうとしたさやかが、自分をビンタする。
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小鈴が書類と向き合っている。けっこう積み上がっている。
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小鈴が頭を抱えてうにゃーと悲鳴を上げていると、扉の外で見ていて我慢しきれなくなったさやかが踏み出そうとする。瑠璃乃と花帆が押さえる。
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ベッドの上に体育座りした顔色の悪いさやか。
- さやか
だ、だめだ。 これ以上はわたしが耐えられない……!
か、かくなるうえは……!