第13話『いずれ会う約束の桜』

PART 8

花帆。
花帆
あ、梢センパイ……。
綴理
かほ、おはよ~。
よっ。 ちゃんと来たね。
花帆
あ……はい! おはようございます!
ちゃんと来ましたよ! 泣き虫は昨日でさよならです!
……そう。
なら、良かったわ。
さやか
花帆さん、こっちです。
花帆
わー! すごいね、小さな映画館みたいな椅子の並び方だね!
花帆
一年生の出し物、もう出来たんだ!
瑠璃乃
楽しみだよね!
さやか
では、花帆さんは2Bです。
花帆
後ろの真ん中!
花帆
ふたりは何するか知ってるの?
さやか
実は、少し。
昨日、相談に乗らせていただきました。
花帆
えー! いいなー、あたしも相談されたかったー!
瑠璃乃
あはは、もう始まるみたいだよ!
花帆
小鈴
先輩方!
本日はお集まりいただき、本当にありがとうございます!
吟子
一年生から三年生の皆さんに贈る……これまでの先輩方の軌跡。
姫芽
蓮ノ空のこれまでを築き上げた先輩方へ、感謝を込めて!
先輩方のライブ上映会をさせていただきまーす!
綴理
おー。
なんだー?
私たちを泣かせるつもりかー?
……楽しみね。
小鈴
それでは、ご覧ください!
あら、私たちが一年生の時の映像、よく見つけてきたわね。
姫芽
はい~。
おかげで、さちせんぱいのことも知れて良かったです~。
リボンきみたちと一緒だし、最初写真見て同級生だと思ってたもんね~?
なんて。 うわー、この頃の私ら、全然踊れてないじゃん~。
さやか
ああでも、もう先輩方が二年生になるみたいですよ。
わたしたちも出てくるはずです。
花帆
……そうだね、さやかちゃん。
ああ、うん。
みんなとは、ここから始まったのよね。
綴理
あ、これ。
2人じゃだめでも、4人でやろうって、言ってくれたね。
花帆
はい。
でも、今はもう4人じゃないですよ。
出遅れちゃったけど、
ハンデありのノンフィクションはここから始まったんだから!
綴理
雨上がり。
……オープンキャンパスの時の、アンブレラスカイも凄かった。
花帆
あれ、あたしだ? 通信制限の時の……。
さやか
繋がる力、ですよ。
花帆さんが見つけてくれた。
ラブライブ!の後に、みなさんに感謝を伝えられて、本当によかったわ。
瑠璃乃
あはは。
あの後チョコ撒くの楽しかったね。
そうだね。
あ、なんかちっこいのが居る。
慈。
……そう、もう一年。
綴理
また桜が咲いた。
みんなで大倉庫をひっくり返したわね。
花帆
なんだかもう懐かしいですね……。
うん……吟子さんが加わってくれて、本当によかった。
吟子
今思い出しても、我ながら無茶をしたと思います。
花帆
あれ、またあたしだ。
さやか
プレーオフを実現するためにはあの配信が不可欠でしたから。
瑠璃乃
配信だけじゃなく、花帆ちゃんのやったこと全部がね。
花帆
……。
梢&綴理&慈
……。
小鈴
えっと……いかがでしたか!
そうね……言葉も出ないくらい……素敵なものを見せて貰ったわ。
なかなかがんばってきたじゃん、私たち。
姫芽
くっ……めぐちゃんせんぱいをぺしょぺしょにすることはできなかった……!
泣けるわけないでしょ☆
だって楽しい思い出しかなかったし!
綴理
ありがとう。
すず、ぎん、ひめ……最高の、贈り物だ。
小鈴
わあ……!
姫芽
そう言って貰えて、よかったです~。
頑張った甲斐があったね~。
吟子
……そだね。
さやか
わたしからも、ありがとうございます。
さやか
先日、相談に乗ったときから良いものになるだろうと確信していましたが……
実際に見ると、わたしも本当に感動しました。
瑠璃乃
うん……うん! なんていうか、
これを一年生がやってくれたっていうのが、ルリは物凄く嬉しいかも。
ああ、それもあるね。
いやー、私たち、最後の一年ぐらいは、いい先輩できてたじゃんー?
吟子さん。 小鈴さん。 姫芽さん。
本当に、ありがとう。
私たちの存在が、
みなさんにとって……決して小さなものではなかったというのは、
私にとっては救いだわ。
綴理
一年しか一緒にいられなかったけど……その一年が濃くて、強くて……
それを表現してもらえたことが……すごく嬉しいよ。
小鈴
えへへ。
姫芽
そこまで言ってもらえると。
吟子
……はい、私たちも、嬉しいです。
姫芽
そしたら、改めて!
吟子&小鈴&姫芽
第104期蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブでした!!
梢&綴理&慈