第2話『踊り続けよう、きみが見てる』
PART 8
さやか | 皆さん、今日は本当にありがとうございました!! とても盛り上がって、本当に嬉しく思っています。 |
さやか | なので……本日最後の曲を披露したいと思います。 |
さやか | 本来は別のライブ用に作ったものなのですが…… 今この気持ちのままに皆さんに伝えたい。 |
小鈴 | はい! さっきできた曲です!! |
さやか | それは言わなくていいんです……。 |
さやか | ではDOLLCHESTRAでーー |
さやか&小鈴 | レディバグ!! |
花帆 | ……さやかちゃーん!! |
瑠璃乃 | すっげーよかったぢゃん!!! マジで!!! ほんと、ほんとによかったよおお! |
さやか | 花帆さん。 瑠璃乃さん。 ありがとうございます。 |
さやか | ……パフォーマンス自体もそうですが…… 良い歌詞になったんじゃないかと……自分でも思います。 |
花帆 | うん、うん! 頑張ってたもんね! 小鈴ちゃんの色、って意味も、あたしも分かった気がする!! |
瑠璃乃 | ん……ほんとに、良い歌詞だったし……小鈴ちゃんとも、 すっごく良いユニットになれたね……。 |
さやか | はい、その節はーー。 |
姫芽 | 小鈴ちゃん、超楽しそうでした~! |
姫芽 | アタシもめっちゃ感動しちゃって。 吟子ちゃんなんか泣きそうになってましたよ~。 |
吟子 | ……てきとう、いわないで。 |
姫芽 | こんな感じでして~。 |
吟子 | 姫芽さん! |
さやか | ほんとうに、ありがとうございました。 |
さやか | みなさんに支えられて、わたしは今こうしてこの場に、 胸を張って立つことができています。 |
花帆 | ぜんぜんだよ! 力になれたならなによりってだけでね! |
瑠璃乃 | まとめ役も特訓も、おつかれさま。 こちらこそ、ありがとね。 |
姫芽 | そですよ~。 旅程とか組んでもらえたおかげでアタシたちも パフォーマンスにだけばっちり集中できましたしね~。 |
吟子 | はい。 小鈴さんとさやか先輩のライブも……大成功で何よりです。 |
さやか | ……それこそ、おかげさまです。 |
さやか | あとは……小鈴さんの気持ちが、 ご家族に伝わったことを祈るばかりです。 |
さやか | 小鈴さんの……ひたむきで、 がむしゃらな、応援したくなる伝え方で。 |
小鈴 | み~んなああああ……!! |
姫芽 | あのなぞの声は。 |
吟子 | べつに謎じゃないでしょ。 小鈴さん、こっち! どうしたの、迷子になってたの!? |
小鈴 | え゛!? なってないけどなんで!? |
吟子 | な、泣いてるから……。 |
小鈴 | な、泣いて! |
小鈴 | えっと、みなさん!! 今回はほんとうにありがとうございました!! おかげで、おかげでぇ……!! |
さやか | 小鈴さん。 |
小鈴 | ぐす、すみませんっ……! おかげで、みんな、家族みんな、 すごいねって、言って、くれてぇ……! |
花帆&さやか&瑠璃乃&吟子&姫芽 | ! |
姫芽 | それって~。 |
吟子 | ……小鈴さん。 |
花帆 | 小鈴ちゃん。 ……ちゃんと聞けた? |
小鈴 | はいっ。 ……立派に頑張れてるね、って……だから。 |
瑠璃乃 | じゃあ。 |
さやか | わたしみたいに。 |
小鈴 | はい! みっしょん、達成です!! |
さやか | でーーキメ! |
綴理 | うん……何度見てもいいね。 |
さやか | ありがとうございます。 |
小鈴 | すごい……自分じゃないみたい……。 ミスらない……! |
さやか | ふふっ。 でも、大丈夫ですか綴理先輩。 |
さやか | 自分でも分かってしまうくらい、 敦賀でのことを意識した歌詞になってしまいましたが。 |
小鈴 | あ、綴理先輩のパート。 |
綴理 | ん、ちょっと最初からやってみて。 |
さやか&小鈴 | ? |
綴理 | ふん、ふん、ふん、 |
綴理 | ほい。 |
綴理 | で、こう、からのこう。 |
さやか | どういうことなんですか……! |
小鈴 | わ、あっさり3人でできちゃった。 |
綴理 | だからおっけー。 DOLLCHESTRAの曲だからね。 ボクも入れる。 |
さやか | だからどんな理屈なんですかそれは。 いや、大変すばらしいことなんですけれども……! |
綴理 | いえい。 |
小鈴 | さっすが……徒町も今度チャレンジを……。 |
綴理 | やる? |
さやか | 全然止めませんけどね??? できるまでやりますよ??? |
小鈴 | いつか! いつかにします! |
綴理 | ……ふふ。 良い色だね。 |
さやか | 綴理先輩。 ……そうですね、先輩の言っていたことは正しかったんです。 |
さやか | 「さやとボク」と「さやとすず」は違う。 ……小鈴さんのきらめきは、わたしの時と同じではありませんでした。 |
綴理 | ん。 |
さやか | ……昔の話なんですけどね。 |
さやか | わたしがお姉ちゃんの背中を追いかけてばかりの時に、 お姉ちゃんに言われたことがあるんです。 |
つかさ | ねえ、さやか。 あのねーー。 |
さやか | ーーありがとう。 って。 |
小鈴 | 一緒にやってくれて……? |
綴理 | 追いかけてくれて、かな。 |
さやか | 今になってその意味が、ようやく分かった気がするんです。 |
綴理 | よかった。 |
小鈴 | えっと……? |
さやか | ふふっ。 さて。 振りもまとまったことですし。 みんなでおでんでも食べにいきましょうか。 |