『Be Cera-fish』
PART 2
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小四辺形揃い踏みで会議。
- 小鈴
騙された!!!
べつにさやか先輩、とても徒町に会いたいわけではなかった! - 泉
心理テストでセラスに探りを入れる、
というアイディアまでは非常に良かったと思うのだけどね。 - 吟子
泉、やっぱ小鈴に甘くない??
- 姫芽
これで全員失敗か~……。
- 吟子
泉も?
- 泉
『リリエンフェルト家のご先祖様が夢枕に立って、
お前はソロをやるべきだとお告げを下さったから』と言っていた。 - 吟子
また変わっとるやん! なんなん!?
- 姫芽
……やっぱり、本気でソロをやりたいって思ってるわけではなさそうだねえ。
- 泉
一応、一年生にもあれこれ聞いてみたんだけどね。
ソロ活動がしたい、というようなことは誰も聞いていなかった。 - 姫芽
となる、と……。
- 小鈴
ええい、最終手段だ!
言えない本音にはこれしかないよ! - 泉
ほう?
- 小鈴
これより、ビッグボイス選手権の開催を宣言します!
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客席が映り、セラスが姫芽と吟子の間に挟まれるようにしている。
- セラス
ついに全員がかりですか!
- 姫芽
でも来てくれてありがと。 アタシたちもさ、
無理やり聞き出すような真似をしている負い目はあるので~。 - 姫芽
まずはアタシたちの方から歩み寄ろうと、そ~ゆ~わけなのだよ~。
- セラス
歩み寄る……って。
- 吟子
いいからほら、座ってて。
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セラスを座らせたまま、姫芽と吟子も壇上へ。
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ステージの上には先に小鈴と泉。小鈴が大きくセラスに向けて手を振っている。セラス、ガマンして座ってる。
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改めて小鈴がカメラに映る。
- 小鈴
ここは、かつて蓮ノ空の偉大な先輩が考えた、
言いたくても言えないことを言える場所ーービッグボイス選手権! - セラス
知ってる先輩だ!?
ていうか知ってる催しだ!? - 小鈴
まずはこの徒町小鈴、言いたくても言えないことを言います!
- 小鈴
こほん。
- 小鈴
徒町は……本当は、セラスちゃんにDOLLCHESTRAに入ってほしい!
- セラス
っ。
- 小鈴
徒町ひとりで、
本当にこれまでの大切なDOLLCHESTRAを引き継いでいける自信がないから! - 小鈴
セラスちゃんが来てくれたら、徒町本当に安心です!
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ぺこっと小鈴が一礼する。
- 小鈴
……でも、そんな理由で来てほしいなんて言えるはずもないので!
ここだけの話と、させていただきます! - コメント
セラスが映り、目を見開いている。
- セラス
そんなふうに、思って。
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小鈴の隣で姫芽が一歩前に出る。
- 姫芽
じゃあ、次はアタシ。
- 姫芽
アタシはほんとはさ、せらりんはどこのユニットに入っても
可愛い後輩だから、見守るつもりでいたんだけど……。 - 姫芽
ちょっとそれは失敗だったかなって思ってるんだよね。
- 姫芽
せらりんが悩み始める前から声かけてれば、
今頃みらくらぱーく!選んでくれてた未来もあったかなってさ。 - コメント
姫芽が拳を突き上げ、笑う。
- 姫芽
なので、せらりんにどう思われるかはさておき、
ぐいぐい行ってみることにしたよ。 - 姫芽
せらりんとなら、
バチバチに熱く盛り上げられるみらくらぱーく!ができると思うんだ! - 姫芽
今年とはまた色の違うみらくらぱーく!を、ともに作ろう!
- セラス
姫芽、先輩。
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今度は吟子が一歩前へ。
- 吟子
次は私だね。
……初めてだから、ちょっと緊張しちゃうな。 - 吟子
ふう……。 セラスは最初から私にグイグイ来てくれたよね。
ちょっと困るときもあったけど……でも、私はセラスに感謝してるよ。 - 吟子
おかげでこんなに、仲良くなれたから。
- 吟子
セラスはいつだってスクールアイドルに全力で、
ステージに立つ姿は綺麗だって思ってた。 そんなあなたとなら、
最高のユニットを作れると私は思う。 - 吟子
セラスにスリーズブーケに来てほしい。
私自身のスクールアイドル活動は、まだ魅力を磨いてる最中だけど。 - 吟子
でも、スリーズブーケっていうユニットは、
他のどこよりも魅力的な自信があるから。 - コメント
吟子を後ろから映す形で、客席のセラスが見える。セラスは感じ入ったように目を細めている。
- セラス
……吟子先輩。
- コメント
と、泉が前へ。
- 泉
最後に私から。
- セラス
……え、泉も?
- 泉
伝えたい気持ちが、あるからね。
- 泉
ソロになるという意味を、セラスはよくわかってくれていると思う。
そのあなたがソロ活動をするというのなら、私は応援するよ。 - 泉
別々に歩みながらも、互いに支え合おう。
- 泉
だが……もし。 あなたが、何かしらの真意を隠して、
ソロ活動という蓋で本音をしまい込んでしているのだとしたら、
ここでそれを伝えてほしい。 - コメント
そっと手を差し伸べる泉。
- 泉
あなたの大好きな先輩たちが、
あなただけのために作ったステージなのだから。 - セラス
……。
- コメント
セラスが立ち上がる。
- コメント
ステージからの視線がセラスに刺さる。
- セラス
……わたしは。
- セラス
それでも…………ソロを、やる。
- 泉
……そうか。
- 姫芽
いや、尊重すべきだね。 応援するよ、せらりん。
- 小鈴
ぁう……。
- 吟子
……セラス。
- 吟子
それは……三連華の居なくなったユニットじゃ、
やっぱりやってもしょうがないから? - 姫芽
吟子ちゃん。
- 吟子
それくらい聞かせてくれてもよくない?
- 吟子
少なくとも私は……結局来年はセラスが本当に
やりたいことができないんじゃないかって、心配にも、不安にも、思う。 - 吟子
それとも、私たちがセラスのことを入れたくないって思ったってこと?
- セラス
違う!
- セラス
先輩たちは、わたしが考えてたよりずっと……本当に、歓迎してくれて。
- セラス
どこのユニットも、本当に、わたしは、好きで。
- セラス
好きで。 好きだからぁ……!
- セラス
だから、選びたくないんです!
- セラス
わたしが選ばなくて! 来年誰も入らなかったら!
その人は、ひとりになっちゃうから! - 小鈴
……ひとり、に。
- 泉
どこのユニットを選ぶかではなく……選ばないことを、怖がっていたのか。
- 姫芽
それは、どうしようもないことではある、けど。
- セラス
本当に……好きなんです。
先輩の、みんなが。 - セラス
だからわたしが選ばなかったユニットが、
どう見えるか考えただけで、わたしは……。 - 泉
自分がソロになれば、全員がソロになる……か。
必死に考えたんだね、セラス。 - コメント
どうすればいいのか、と顔を見合わせる姫芽と吟子。
- 吟子&姫芽
……。
- 小鈴
……ごめんね、気づけなくて。
- 小鈴
それからまだ、諦めなくて。
- コメント
小鈴が壇上から降りてきて、セラスの肩にそっと手を置く。
- セラス
え……?
- 小鈴
セラスちゃんは、ひとりになったユニットが、
選ばなかったユニットが心配って言ったよね。 - コメント
そう言ってから、小鈴が3人に振り返る。
- 小鈴
だったらさ。 証を作ろう。
- 泉
証……?
- 小鈴
徒町たちは、ひとりでも!
先輩たちの大切にしてきたユニットを、引き継げるってことを!! - 吟子
小鈴が一番不安がってたくせに。
- 小鈴
そ、それは、これからチャレンジするものだから!!
- 泉
だったらひとつ思いついたことがある。
これでどうだろうか。 - 姫芽
おっけ~、任されたよ、いずみん。
2年前のいずみんへのリベンジにもなるね。 - コメント
そこでセラスを4人が振り返る。
- セラス
先輩たち……泉……?
なにを? - 泉
ひとりでも最高のユニットが揃っている証なら。
- 吟子&小鈴&姫芽
Link to the FUTURE。
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曲がかかり始める――!!
- コメント
壇上では吟子、小鈴、姫芽の3人がLink to the FUTUREを披露しているが、壇上を映すことはしない。
- セラス
この曲……。
- 泉
ああ、そうだね。
- 泉
あの頃はライバル校だったから、ふたりで何度も、
見返した曲だ。 さすが強豪校だと、思ったよ。 - セラス
でも今のLink to the FUTUREは、そのときの完成度に、
ぜんぜん引けを取らない。 たった3人、なのに。 - 泉
ああ。
今ではもう、私がアドバイスするようなこともない。 - コメント
ぎゅっと胸元を握るセラス。
- セラス
先輩たちの卒業に、みんなすごく寂しそうにしてて……だからせめて、
わたしは悩ませちゃいけないんだって……そう、思い込んでた。 - セラス
でも違った。 ステージに立ってるのはひとりじゃない。
これまで背負ってきたユニット。 - セラス
来年ひとりだったとしても……先輩たちの思いを絶対に繋ぐんだ、って……。
みんなそう言ってる。 - セラス
わたしだけが、から回ってたんだ……。
- 泉
ああ、私にもわかる。 彼女たちは、強い。
- 泉
だがあなたも私もEdel Noteとして1年走ってきた身だ。
いつか輪に入れるさ。 この、未来への輪の中に。 - セラス
そうだね。 そうなるといいよね……。
- コメント
曲が終わる――。
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目元を拭うセラス。3人のパフォーマンスに感動した。
- コメント
小鈴の声にあわせ、壇上の4人が映る。
- 小鈴
ね、セラスちゃん。
徒町たち、ひとりでも平気だよ。 - 吟子
3年生になるんだから、
ユニットぐらい自分ひとりでなんとかできなくっちゃ。 - 姫芽
どのみちせらりんに責任なんてないない。
気楽に、ただ好きなところを選べばいいんだよ~。 - セラス
……はい。 わたしは、余計なことばかり考えて……
自分で選ばなきゃいけないことから、逃げてました。 - セラス
ごめんなさい。 たくさん迷惑と、ご心配をおかけして。
- セラス
決めます。 ちゃんと。
わたしが望んで選べるものを……先輩たちを、信じて。