第9話『ALL Link to YOU』
PART 4
- 広実
いやー、つってもなぁ。
- 広実の友達
えー? いいじゃん。
ダメもとでもとりあえず言ってみてって蓮ノ空の人が言ってたんだし。 - 花帆
こんにちは! 蓮ノ空の人です!
- 広実
うお!
日野下花帆……じゃなくて、花帆サン! - 花帆
出張相談窓口だよ!
って、あれ? 広実ちゃん? - 広実
あ、いや。
相談はアタシじゃなくて、こいつなんですけど。 - 広実の友達
あ、フラワーちゃんだ。
ちわーす。 - 花帆
ちわーすです。
ってあたし、フラワーちゃんって呼ばれてるの!? - 広実
いや、こいつだけだと……。
で、ほら。 来てくれたぞ。 - 広実の友達
あたし、広実と一緒にステージに立つつもりなんですけどー、
昔からやってみたかったことがあってー。 - 花帆
なになに?
- 広実の友達
トロッコに乗りながらパフォーマンスしたいんですよねー。
- 花帆
トロッコ……!?
- 広実の友達
こないだ蓮ノ空のライブ見てたらー、
みんながトロッコに乗りながら歌っててー。
わー、すっごい楽しそうだなー、ってー。 - 広実
いやだから、そんなの準備してないんだから、ムリだって……。
- 花帆
トロッコ……トロッコ……。
- 広実
いや花帆サン、いいんすよ、こいつのワガママには、
アタシがよく言って聞かせますから……。 - 花帆
うん、わかった。
- 花帆
今から、作ろう! トロッコ!
- 広実
えっ!?!?
- 広実の友達
わーお。
- コメント
そこに、なんでもできる女、桂城泉が現れる。
- 泉
なるほど、トロッコを作ればいいんだね。
- 広実
で、できるんすか!?
- 花帆
泉ちゃん、お願いできる?
- 泉
もちろん、任されたよ。 やったことはないけれど、まあなんとかなるだろう。
デザインの希望はあるかい? - 広実の友達
ひえー、まじっすかー?
わー、言ってみるもんすねー。 - 広実の友達
や、でも……。 お願いしといてなんですけど、
やっぱあたしにトロッコとか、似合わないかも……。 - 広実
なに言ってんだお前!
泉サンがせっかく来てくれたのに! - 広実の友達
だってー……あたし、こんなんだしー。
- 泉
なんだ、そんなことを気にしているのかい。
- 泉
“情熱”をもってこのステージにあがるスクールアイドルの願いを、
すべて叶えてみせる。 それが、今の私のやりたいことなんだ。 - 泉
どうか、あなたの願いを私に叶えさせておくれ。 お姫様。
- 広実の友達
ひゅっーー。
- 泉
ふふ。
- 花帆
よっし! それじゃあたしは、
本番でトロッコを押してくれる人を探してくるね! 後はお願い! - 泉
ああ、がんばって、花帆先輩。
- 泉
さ、それでは、お姫様。
デザインの要望を、改めて聞こうじゃないか。 - 広実
やー……さすが泉サンはかっけーなぁ。 なあ?
- 広実の友達
……。
- 広実の友達
…………泉様……♡
- 広実
え!?
- 瑠璃乃
えーと、お悩みを送ってくれたのは、お姉さんだよね?
- 社会人のお姉さん
あ、はい!
あ、本物のるりちゃん……! - 瑠璃乃
本物でーす!
- 社会人のお姉さん
ちっちゃくてかわいい……でもあふれ出てくるかっこよさ……。
じゃ、じゃなくて! - 社会人のお姉さん
あの、わざわざすみません。
実は私、今は社会人なんですけど、昔にスクールアイドルをやってたんです。 - 社会人のお姉さん
Starring Bloomのことを知って、せっかくだから高校時代の頃の友達を誘って、もう一度ステージに立ちたいなって思ってて……。
- 瑠璃乃
へー! すっごくいいじゃないですか!
- 社会人のお姉さん
へ、へへ……ありがとうございます……。
- 社会人のお姉さん
それでお願いっていうのは、もう一度ステージに立てたら、
その子に感謝の気持ちを伝えたいんです。 - 瑠璃乃
ほうほう、感謝の気持ちを……。
- 社会人のお姉さん
友達とは、卒業してから疎遠になっちゃってて……
この機会に誘ってみたら、OKしてくれたんですけど……。 - 社会人のお姉さん
よく考えたら現役時代にもいっぱい助けてもらったのに、
なんにも伝えられてなかったな、って……。 - 瑠璃乃
ふむふむ……。
- 社会人のお姉さん
それで、この機会に改めて、感謝の気持ちを伝えられたら、って……。
- 社会人のお姉さん
その子のおかげで、私は今もがんばれて、
好きなお仕事にも就くことができたんだよ、って……そう、伝えたいんです。 - 社会人のお姉さん
だから、そういう機会とかがあれば、いいなーって……。
- 瑠璃乃
なるほど……。
しんきーんぐ、しんきーんぐ……。 - 社会人のお姉さん
……あの、えっと……。
- 瑠璃乃
気持ちを、伝えたい……。
……ステージで歌って踊るだけが、スクールアイドルじゃない……。 - 瑠璃乃
みんなが素直に、気持ちを伝えられる場所……。
つまり……! - 瑠璃乃
うん、わかりました!
そういうステージをもう一個、作ります! - 社会人のお姉さん
へ!? す、ステージを!?
- 瑠璃乃
はい! 名付けてーー。
- 瑠璃乃
ビッグボイス選手権! in Starring Bloom!
- さやか
ええと……それでは大勢のみなさん、
お集まりいただき、ありがとうございます。 - さやか
みなさんは、共通したひとつの『願い』をもって、来てくださった方々です。
- さやか
『本番に向けてパフォーマンスを上達させたい』
『せっかくのステージだから、満足いくダンスを踊りたい』 - さやか
『現役の頃のキレを取り戻したい』
『100%を出し切りたい』 - さやか
そう、この場にいるのは、
『もっと上手になりたい』という願いをもった方々です。 - さやか
そうですよね。
- さやか
せっかくの機会ですから、少しでもいいステージを作りたいと願うのは、
スクールアイドルとして当然の気持ちだと思います。 - さやか
そして、その想いをもった方が、
これだけ多く集まってくださったことが、わたしは嬉しいです。 - さやか
みなさんがこのStarring Bloomに対して、
想いを込めてくださっている証拠ですから。 - さやか
ですが、これに関しては正直……わたしたちがどうにかして、
みなさんを今すぐ上手にすることは、できません。 - さやか
それでも、お約束します。
- さやか
みなさんが、今の自分より少しでも成長した自分になりたくて、
そしてがんばりたいと言ってくださるのなら、
必ず、わたしたちがその助力となります。 - さやか
歌でも、ダンスでも、なんでも構いません。
- さやか
少しでも高く、少しでも強く跳べるよう、
この村野さやかが、お手伝いいたします! - さやか
Starring Bloomまでのわずかな期間ですが、
わたしがみなさんひとりひとりに合った特別レッスンを開きますのでーー。 - さやか
ひとりひとりが花咲いた自分になれるように、一緒に、がんばりましょう!
- 姫芽
『ぴんぽんぱんぽーん。 え~、みなさんお疲れさまでした~。
本日の営業は、これにて終了です~。 - 姫芽
地元の方々が送迎のバスを用意してくださってますので、
お気をつけてお帰りくださいませ~』 - 花帆&さやか&瑠璃乃
あ~……。
- 花帆
生き返るぅ……。
- 瑠璃乃
うぼあ~……。
- さやか
みなさ~ん……寝るなら、お部屋に帰ってからですからね~。
- さやか
……くぅくぅ。
- 花帆
さやかちゃん!?
お風呂で寝ちゃだめだよ!? - さやか
はっ……。
- 瑠璃乃
あのさやかちゃんがここまでになるとは。
- 花帆
あたしも、こんなさやかちゃんは3年間で初めて見たかも……。
- さやか
……おねえちゃん、ちゃんとお母さんのいうこときかなきゃ、
だめだよ……くぅくぅ……。 - 花帆
さやかちゃーん!
- さやか
……はっ…………。
- 瑠璃乃
あはは……。
はぁ……。 - 瑠璃乃
……でも、さ。
- 花帆
ん……。
- 瑠璃乃
……たのしいね。
- 瑠璃乃
花咲きたいって想いがあふれてて……みんな、すっごくキラキラしてて……。
- さやか
……そうですね。
すごく、色とりどりのきらめきがあふれていて……。 - さやか
ひとりひとりが、それぞれの色のペンライトみたいに、輝いて見えます。
- 瑠璃乃
うん……。 お手伝いしてくれてる人も、スクールアイドルのみんなも、
すごくきれい。 - 瑠璃乃
これが、花帆ちゃんが描いた、ルリたちの夢なんだな、って……。
- 花帆
……うん。
- 花帆
ね、覚えてる? 去年、あたしが署名を集めたこと。
- さやか
ええ。
- 瑠璃乃
もちろん。
- 花帆
あのときは、とにかくたくさんの人たちに呼び掛けて、
そうして想いが集まってくれたことが嬉しくて……
これが、あたしたちの繋がる力だ、って思ったんだけど。 - 花帆
こうして、本当にひとりひとりの気持ちにふれると、なおさら思うんだ。
- 花帆
あたしが梢センパイと出会って、
ラブライブ!優勝の夢を叶えたいと思ったみたいに。 - 花帆
ラブライブ!に出場できなくて悲しんでいるせっちゃんを、
花咲かせたいと思ったみたいに。 - 花帆
それが大好きな人だからとか、幼馴染だからとかじゃなくて。
- 花帆
あたしはやっぱり、目の前で願ってる人の夢を、叶えたい。
- 花帆
たとえ、知らない人でも、一度も話したことない人でも、
その人のために、できる限りのことをしたい。 - 花帆
それが、あたしの気持ち。
- 花帆
蓮ノ空に来て、繋がる力を知って、
たくさんの人たちに花咲かせてもらって……すごく、嬉しかったから。 - 花帆
その気持ちを、みんなに届けられるこの“イマ”が、すごく、幸せなんだ。
- 瑠璃乃
……ん。
- さやか
花帆さんは、不思議な人です。
- 花帆
えー、なんでー?
- さやか
だってこんなに立派なことを言ってるのに、
それが心からの言葉なんだって、信じられます。 - 瑠璃乃
卒業見込みの期末テストだって、赤点ギリギリだったのにね。
- 花帆
で、でも、できる限りはがんばったよ!?
だって去年の慈センパイを見てたから! - 瑠璃乃
おー……反面教師が役に立った……。
- さやか
……そういえば、言ってましたね。
ありがとうを伝える、最上位の言葉。 - さやか
愛してますよ、花帆さん、瑠璃乃さん。
- 花帆
わっ!?
- 瑠璃乃
おおー……。
さやかちゃんが言ってくれるなんて……! - さやか
ふふ。
頭がうまく回っていない、今だけですよ。 - 花帆
あたしも愛してるよ、さやかちゃん! 瑠璃乃ちゃん!
- 瑠璃乃
ルリだって愛してるぜ。 さやかちゃん、花帆ちゃん。
- さやか
わたしたち、蓮ノ空で出会えて……繋がることができて、よかったです。
- 瑠璃乃
これからも一生、親友だよ。
- 花帆
……星に憧れて、大地に咲き誇る三連華。
- 花帆
大きな……遠く彼方の星からでも見えるぐらい、大きな花を、咲かせようね。
- さやか&瑠璃乃
ええ/ん!