第12話『明日の君に花束を』
PART 7
梢&綴理&慈 | できたわ。/できた~。/でーきた! |
慈 | どう? ふたりは! 私は自信作だけど! |
綴理 | すごいよ、かなり。 |
綴理 | こずも、治ってすぐに手伝ってくれて、ありがとうね。 |
梢 | 私は少し意見を出しただけだけれど。 |
慈 | は~。 もしかしたら私、この曲で世界制覇の夢叶えちゃうかも……。 |
瑠璃乃 | ルリたちのプレッシャーえぐいんだけど! |
姫芽 | めぐちゃんせんぱいの尖兵となれるのでしたら、光栄ですね~……。 |
綴理 | 歴史に残る曲……。 蓮ノ空の音楽の教科書に、載せる? |
小鈴 | おお! そうしましょう! |
さやか | さすがに難しいかと……。 |
花帆 | やってみなくちゃわかんないよ、さやかちゃん! |
花帆 | こうなったらもう三曲載せちゃおうよ、三曲! あたし、生徒会長さんに交渉してくるね! |
小鈴&姫芽 | お供します~!/お供します! |
綴理 | お~。 |
吟子 | もう! 姫芽も小鈴も! 思い付きで学校の人に迷惑かけない! 花帆先輩! |
花帆 | むぎゅ~。 |
姫芽 | えへへ~。 それじゃあ、このまま練習行きましょうか~。 めぐちゃんせんぱいの曲、アタシも完璧に披露したいです~。 |
瑠璃乃 | ん、そだね。 104期最後のみらくらぱーく!魂、見せてやんなきゃね。 |
慈 | よーし、いくぞキミたちー! |
さやか | それでは、わたしたちも練習しましょうか。 104期DOLLCHESTRAを、皆さんにずっと覚えてもらえるように。 |
小鈴 | 徒町はきっと忘れません! そう、恐竜みたいに人類が滅びても! |
綴理 | すごいね、すず。 嬉しい。 |
吟子 | それじゃあ、私たちも練習に行きましょうか。 |
花帆 | うん、そうだね! |
梢 | ……。 |
花帆 | 梢センパイ? |
梢 | 私ね、音大の声楽科に進むの。 |
梢 | 楽器を弾くのも、好きだし、楽しいって思う。 けど、私はもう知ってしまったから。 ラブライブ!の、ステージを。 |
梢 | きっとまた、大きな舞台に立つわ。 |
梢 | そのときは、見に来てくれる? |
花帆 | それは、もちろん! |
花帆 | やったね、吟子ちゃん! これからも梢センパイの歌が聞けるよ! |
吟子 | うん……嬉しい。 |
花帆 | 吟子ちゃん!? |
吟子 | 私、もう二度と梢先輩の曲が、聞けんかと思って……。 |
梢 | ご、ごめんなさい。 |
吟子 | いいんです。 私の願いを叶えてくれて……嬉しかったです。 |
花帆 | よしよし、よしよし。 |
梢 | ……ねえ、ふたりとも。 あなたたちの次の夢は、なに? |
花帆 | たくさんの人を、花咲かせることです! |
吟子 | 金沢の伝統を、もっともっとたくさんの人に知ってもらうことです。 |
梢 | そう。 楽しみだわ。 |
梢 | 私も、いつでも見ているわ。 あなたたちのことを。 |
花帆&吟子 | はい! |
梢 | あ、ごめんなさい、さやかさん。 あなただけ、少し残ってもらってもいいかしら。 |
さやか | どうしました? |
梢 | いい機会だから、改めてあなたに話しておきたくて。 |
梢 | この一年……いいえ、去年から、かしら。 いろいろと書類作業を手伝ってもらって、本当に助かったわ。 |
梢 | あなたは私よりもずっと、みんなに仕事を割り振るのも得意で。 |
さやか | みなさんが自主的にお手伝いしてくださっていますので。 梢先輩の負担を、少しでも軽くできていたら、よかったです。 |
梢 | 村野さやかさん。 |
梢 | あなたに、105期スクールアイドルクラブの、部長をお願いしたいの。 |
さやか | ……。 |
梢 | ……どうかしら? |
さやか | ありがとうございます。 |
さやか | 梢先輩にそう認めてもらえたことは、嬉しいです。 期待してもらえることも、本当に。 |
梢 | ……さやかさん? |
さやか | ただ、少しだけ、時間をもらえませんか? |
さやか | 心配しないでください。 きっと、悪いようには、なりませんから。 |