第18話『いずれ会う四度目の桜』
ED
沙知 | 最高のライブ、見せて貰ったよ。 |
花帆 | えっへへ。 はい、頑張りました! |
梢&綴理&慈 | ……。 |
沙知 | まず、一年生に、お礼を言いたいんだ。 |
瑠璃乃 | えっ。 お礼を言うのはこっちの方じゃ。 |
沙知 | この子たちと、出会ってくれてありがとう。 |
さやか | それは。 |
沙知 | あたしは、今年の新入生に賭けてた。 あたしがこの子たちに何もしてあげられなくなったときから。 |
沙知 | それしかできなかった。 でも……キミたちがいたおかげで、 あたしは今日、こうしてなんの憂いもなく卒業できる。 |
瑠璃乃 | いや、まあ、 やっぱりルリ的にはめぐちゃんと出会ってくれてありがとーなんだけど。 |
沙知 | あっはっは。 瑠璃乃に限ってはそうかもね。 キミだけ出会った順番逆だからね。 |
瑠璃乃 | なので、めぐちゃんがお世話になりましたー。 |
沙知 | とても良いお子さんでしたー。 |
慈 | 勝手に三者面談みたいなことすんな! |
さやか | ……わたしも、救われた身です。 |
花帆 | あたしも、梢センパイがいなかったら、どんな学校生活になってたか……。 というか、そもそもこの学校に居られたかどうかもわからないですし。 |
沙知 | ……そっか。 |
さやか | ですから、沙知先輩のお礼を受け取らないのではなく、 瑠璃乃さん同様こちらからもお礼を。 |
花帆 | はい! スクールアイドルクラブを残してくれて、ありがとうございました! |
沙知 | ……ああ。 |
梢 | 沙知、先輩……。 |
沙知 | そんな顔するな。 あたしは泣きたくないんだ。 |
梢 | っ……2年間、お世話になりました。 |
沙知 | ああ。 |
綴理 | ……もっと、一緒にいたかった。 |
沙知 | そうだね。 そればっかりは……ごめん。 でも、許してくれてありがとう。 |
綴理 | ん。 |
慈 | 心配しなくていいからね。 私たちはもう、大丈夫! |
沙知 | ……ああ、あたしの目に狂いはなかった。 |
沙知 | あたしは……スクールアイドルクラブに入れて、本当に良かった。 |
梢&綴理&慈 | ……。 |
沙知 | 『八重咲』 良い名前だ。 |
沙知 | あたしも、重なり咲く花弁の1枚になれたことを……誇りに思う。 |
沙知 | きっと、どこまでも連なり咲いていくんだろう。 キミたちが四度目の桜と会う時には、きっと、もっと満開だ。 |
花帆 | 四度目の、桜。 そっか……来年は……。 |
梢 | そうね。 |
綴理 | ? |
慈 | んー? |
沙知 | なあ、花帆。 |
沙知 | そんな顔をするキミに、 ひとつだけあたしから言っておきたいことがあるんだ。 |
花帆 | な、なんでしょう。 |
沙知 | 春は出会いと別れの季節、ってよく言うだろう? あれは少し正確じゃないんだ。 |
花帆 | えっ? |
沙知 | 順番が逆なんだよねぃ。 別れがあって、出会いがある。 |
沙知 | 別れにはつらい気持ちになることもあるけど…… 未来は意外と明るいんだってことを、憶えておいてほしいな。 |
花帆 | ……はい! |
沙知 | ……ぃよし! |
沙知 | それじゃあね、みんな。 |
慈 | 沙知先輩! |
綴理 | さち。 |
梢 | 沙知先輩。 |
花帆&さやか&梢&綴理&瑠璃乃&慈 | 卒業、おめでとうございます! |
沙知 | ありがと! にひっ。 |